STANLEYTEAM KUNIMITSU

RACE 2015 SEASON

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ROUND1 OKAYAMA GT 300KM RACE

第1戦 岡山国際サーキット

公式予選 4月4日(決勝レース 4月5日(
QUALIFYINGRACE
RAYBRIG NSX CONCEPT-GT、初戦を2位で飾る
迎えた決勝日の朝。予選日の夜から本格的な雨が降り、路面は再びウェットへと逆戻りしていた。午前9時からのフリー走行は雨こそ降っていなかったが、気温17度、路面温度も17度の中、全車レインタイヤを装着しての出走となる。

天気予報では一時的に雨が降るとのこと。しかし、どのタイミングでどのくらいの雨になるかは当然ながら誰にもわからない。ただ、不確定要素の多い300kmの戦いになることだけは想像がついた。このセッションでNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTのベストタイムは伊沢がマークした1分36秒623。コンディションが回復する中で6番手となり、決勝でのポジションアップに期待がかかったのは言うまでもない。

このあとも薄曇りの天気が続き、多くの観客で賑わったピットウォークも無事終了。ただ、前日ほど気温が上がらず、路面もまだ完全に乾き切っていない。決勝直前のダミーグリッドに集結した各車両の足下にはレインタイヤが装着されている。時間ギリギリまでタイヤ選択に迷うチームも多く、“運を天に任せる”という難しい状況の中、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTがチョイスしたのは、ハード系レインタイヤだった。

気温18度、路面温度20度の中、300kmレースがスタート。先にステアリングを握ったのは山本尚貴だ。「履くならこのタイヤしかないと思っていた」という山本は、混乱模様のオープニングラップの1コーナーをクリアに消化すると、難しいコンディションをものともせず7位まで浮上。その後もチャンスを確実につかんで着実にポジションアップを果たしていく。ソフト系レインタイヤを選択したライバルも多くいたが、20周を終える頃には4番手を走行。タイヤマネージメントにも腐心しながら状況に応じた走りを心がけ、25周目には前を行くNo.37 KeePer TOM'S RC Fをダブルヘアピンで逆転。トップのNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTにも迫る勢いで走行し、ついに34周終了時には暫定トップの座へと上り詰める。

迎えたルーティンワーク。チームは36周を終えた時点で山本をピットインさせて伊沢へとスイッチ、またもハード系レインタイヤを装着してコースへと送り込んだ。ライバル勢のルーティンが終わり、足並みが揃う頃には再びトップ争いへ加わったNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。37号車と攻防戦を繰り広げた末にマイクナイトコーナーで逆転! トップを奪還する。快走を続ける伊沢と後続車との差はみるみる広がり、およそ9秒ものマージンを築くことに成功。あとはひたすらチェッカードフラッグを目指すだけだったが…。

レースは終盤に入り、にわかに天候が激変。一度は完全に上がったと思われた雨が再びサーキットに舞い戻ってくる。すでに多くの周回を重ね、また路面温度が低下する中でハード系レインタイヤのパフォーマンスに多くの期待をかけることは難しく、伊沢は後続の37号車と前とは違う立場でのバトルを強いられた。結果、テール・トゥ・ノーズでなんとか封じ込めようと尽力するも、わずか挙動が乱れた際に逆転を許すこととなり、71周目には2位へ。トップとの差は開いたが、それでも後方からの追撃はすべて封じ込めることに成功。2位でフィニッシュラインをくぐり、タフな戦いに幕を引いている。

今回の2位入賞により、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは2013年第3戦セパン以来となる表彰台を獲得。これまで優勝経験もあるこの岡山で幸先のよいシーズンスタートを切ることになった。


◎高橋国光総監督
残り12-3周あたりになって、「ひょっとして勝てるかな」と思ったんです。そうしたら雨が降り出して…。“勝つと思うな(思えば負けよ)…”ですね(苦笑)。結局は酷くなった雨の影響で、(異なるレインタイヤを装着した)後続車に追い付かれてしまいました。しかし、それよりもまず山本が最初にいい走りを見せてくれたし、引き継いだ伊沢も難しいコンディションの中、ミスなくしっかり戦ってくれるという、大変すばらしいレース内容になったことが、このうえない喜びになっています。大きく成長したふたりには、もう僕の方から何のアドバイスをする必要もないですね。ドライバーとしての在り方がきちんと表れていました。与えられた環境の中で仕事ができていましたね。2位にはなりましたが、文句のつけようがないレースでした。今後もふたり揃って切磋琢磨して、いい戦いをしてもらいたいですね。



◎山本尚貴選手
スタートぎりぎりまでどのタイヤを履くのかは聞いてなかったんですが、履くならこのタイヤ(ハード系ウェットタイヤ)しかないと思っていました。準備もちゃんとできていましたし。スタート直後は混乱するだろうし、コンディション次第の部分もありましたが、できるだけ引っ張ることができるタイヤをチョイスしつつ、周りのペースも(無線で)聞いていました。(攻防戦となった)15号車(ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT)のペースに合わせて走っていたらタイヤが壊れるだろうと思い、先行を許したのですが、結果的には向こうも一気に(ラップタイムが)ドロップしたし…。そこまでは作戦どおりでしたね。僕の状況を無線で聞いていた伊沢選手も後半タイヤをコントロールしていたし、途中までは優勝できると思っていました。でも最後の雨でだいぶ苦しくなってしまい…。でも予選の順番を考えても決勝でちゃんと表彰台に上がれたし、この表彰台が少し冬の間がんばってくれたホンダのみなさんへお礼になれば、とも思います。2戦目以降はさらに弾みをつけてがんばりたいですね。


◎伊沢拓也選手
昨日、Honda勢として悔しい(予選)結果になってしまったので、コンディションがこうなった(不安定な天候になった)以上、なんとか上に行きたいという思いでレースをスタートしました。前半、山本選手がトップまで上がったわけですが、僕らのセットにコンディションがよく合っていました。ピットインでもスタート時と同じハード系のウェットタイヤを着け、トップの37号車(KeePer TOM'S RC F)をしっかりオーバーテイクして、ギャップも開いて…とそこまでは完璧なレースでしたね。ですが最後に何のいたずらなんでしょう…(苦笑)。急にちょっとだけ雨が降ってきて、正直なところコース上に留まるだけで精いっぱいの状態でした。なんとか2位を守れて良かったと思うんですが、自分たちが選択したタイヤでトップに立てた反面、最後は(雨の影響で)10周くらいキツい思いもしたということを考えると複雑です。でも、相対的に考えれば良しとしましょう。今回のレースでは僕らは決してラクな戦いじゃなかったので、富士では2ステップくらい上げて挑みたいと思います。

決勝レース結果

PoNoMachineDriverTime/Diff.LapsBest LapTireWH
137KeePer TOM'S RC FA.カルダレッリ平川亮2h12'00.419821'32.932BS
2100RAYBRIG NSX CONCEPT-GT山本尚貴伊沢拓也0'42.663821'31.859BS
338ZENT CERUMO RC F立川祐路石浦宏明0'44.265821'32.785BS
48ARTA NSX CONCEPT-GT松浦孝亮野尻智紀0'48.768821'30.701BS
539DENSO KOBELCO SARD RC F平手晃平H.コバライネン0'54.612821'32.312BS
615ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT小暮卓史O.ターベイ1'08.923821'31.910BS
712カルソニック IMPUL GT-R安田裕信J-P.オリベイラ1'13.573821'31.897BS
846S Road MOLA GT-R本山哲柳田真孝1Lap811'32.401MI
96ENEOS SUSTINA RC F大嶋和也国本雄資1Lap811'33.565BS
1019WedsSport ADVAN RC F脇阪寿一関口雄飛1Lap811'32.971YH
1124D'station ADVAN GT-R佐々木大樹L.オルドネス3Laps791'35.166YH
1217KEIHIN NSX CONCEPT-GT塚越広大武藤英紀5Laps771'33.332BS
131MOTUL AUTECH GT-R松田次生R.クインタレッリ16Laps661'32.793MI
1436PETRONAS TOM'S RC F伊藤大輔J.ロシター24Laps581'32.589BS
1564Epson NSX CONCEPT-GT中嶋大祐B.バゲット65Laps171'35.589DL

天候:曇/雨 | コース:ウエット
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