STANLEYTEAM KUNIMITSU

RACE 2012 SEASON

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2012 SUPER GT

ROUND1 OKAYAMA GT 300KM RACE

第1戦 岡山国際サーキット

公式予選 3月31日(決勝レース 4月1日(
QUALIFYINGRACE
RAYBRIG HSV-010、値千金の好バトルを披露し、2位獲得!

雨の心配はないもののフリー走行が開始された午前8時20分の気温は6度。路面温度も8度という、まるで冬のような寒さの中、45分間のセッションが行われた。タイヤに十分な熱を入れるまでの間、丁寧なドライビングを心がけ、準備を進めたNo.100 RAYBRIG HSV-010。昨日の間に主だったセットアップも見極めが済んでいたため、チームでは最低限の確認に徹し、大きな変更を加えることもなく午後の決勝に向けて最終チェックを進めた。幸い、午後に向けて気温は引き続き低いものの日差しが増え、安定したコンディションへと改善。強い風の流れとともにパラパラと雨が落ちることもあったが、前日の目まぐるしい天気とは異なり、風と日差し、強いては気温と路面温度が各チーム戦略にどのような影響を与えるのか、重要な要素になることを予感させた。

午後2時、82周・300kmにわたる2012年のSUPER GT第1戦決勝レースがスタート。フロントローから1コーナーに向かったNo.100 RAYBRIG HSV-010の伊沢だが、気温10度、路面温度15度という数値の低さに装着していたスリックのハードタイヤが思うように働かず、序盤はポジションを下げての追い上げを強いられた。だが、本来の動きを取り戻したあとは、次第にペースを上げるだけでなく、GT300クラスを使い23周目にNo.1 GT-Rをパス、28周目にはダブルヘアピンの立ち上がりでNo.36 SC430をパスしポジションも再び上昇。その都度、逆転劇で観客を沸かせた。

レースは30周を過ぎるとルーティンのピットインが始まったが、ハードタイヤを装着していたチームでは、周りよりもやや遅いタイミングでピットインを実施。36周を終えて伊沢から山本へと交代を行ったのだが、このときの作業が他チームを抜きん出ており、ポジションアップへの足がかりとなった。コース復帰後、早速に前を走るNo.23 GT-Rをあっさりと逆転した山本。後方からペースを上げてきたNo.38 SC430を意識しての逃げ切り体制だったため、まずは冷静に、ミスのない走りを心がけるべく、集中力を高めてドライブした。だが、後方の38号車は手を緩めることなく山本へと忍び寄り、そしてついに69周にはトップの座を譲ることになる。

しかし山本も諦めていなかった。2番手の位置からトップと着かず離れずの距離をキープ。虎視眈々と逆転のチャンスを伺いながら周回を重ねていく。そしてチェッカーまで5周を切ったのを機に、一気に38号車へとアプローチ。1秒強あった差をあっという間に0.4秒ほどに縮め、最後の猛追に挑んだ。この攻めの姿勢によって、セミファイナルで見事逆転に成功! これでついに初優勝が達成できるかに思われたのだが…。38号車も最後まで諦めることなく、山本を猛プッシュ。一瞬の隙をつかれ、また逆転を許してしまう。試合巧者の38号車に優勝を譲ることになり、2大会連続での2位表彰台となったNo.100 RAYBRIG HSV-010だが、充実のレース展開は最後まで勝負の行方を見守った観客にも多くの感動を与えるものだった。

今シーズンの初戦を2位表彰台という好成績で発進したNo.100 RAYBRIG HSV-010。次の第2戦は静岡・富士スピードウェイが舞台。またここは昨シーズン最後のJAF スプリントカップで伊沢がチームに勝利をプレゼントした場所でもある。勢いのあるチームにとって、楽しみな戦いになることは言うまでもない。

高橋国光監督

今回は最高のレースを見せてもらうことができました。もちろん、優勝できればよかったですが、2位という成績を手に入れるためにやるべきことをすべてやれたことが一番大きな収穫です。いくらバトルがすばらしくても、最後にブツけて終わってしまえば何の意味もありませんからね。今日足りなかったところは、次に足していけばいいという発想のもと、次からも続けていいレースをして欲しいですね。今日はふたりに、100点満点の仕事をしてくれたと言いたいですね。

伊沢拓也選手

38号車が速かったですね。それでも最初のうちは、あっちはタイヤがそのうちタレてくるだろう、って思ってたんです。でもそんなことはなかった。もちろん、山本(尚貴)も最後まであきらめずに頑張ってくれました。これはもう絶対次につながるレースができたと思うし、次こそ絶対勝ちます! 今日のスタートはタイヤがハードだったので、寒い気温の中、なかなか温められなかったんです。それでもなんとか順位を挽回することができて、それにピット作業もすごくうまくできたので、それでトップに立つことにつながったと思います。結果、『イケる!(=優勝できる)』って思ったんですが…。でも、オフシーズンに頑張ってやってきたことが今日のレースになっているのは間違いないので、去年の岡山と同じ2位ですが、その中身は全然違いますね。

山本尚貴選手

今日はピットでの作業がとても早くできて、そのおかげでトップに立つことができました。アウトラップから全開でプッシュしようと考えていましたし、絶対ミスをしないようにという思いで周回を続けていました。自分なりにベストを尽くして40周近く走っていたわけですが、特別長い周回数だとも思わず、また先を気にしないよう、気にしないようにと走ってました。ところが途中でGT300の処理に時間がかかったり、タイヤかすがついたのをなかなかうまく落とせずに走ったり、あまりよくない要素が重なってしまい、結果的に38号車に抜かれてしまいました。でも後ろから様子を見ていて、38号車も38号車で結構ツラそうだったので、絶対ここであきらめちゃいけない、って頑張ってプッシュし続けました。そしたら逆転のチャンスが巡って来て…。そこからは、前だけ見てトップを守りきるんだ、っていう強い意思で走り続けたのですが、最後はちょっとツメが甘かったですね。

手塚長孝オペレーテイングテクニカルディレクター

今日のピット作業は完璧でしたね。ピットインのタイミングはもう少し引っ張る予定だったのですが、ポジション争いをしている38号車がピットに入ったので、こちらも早めることになりました。トップをしばらく走ることになった山本選手もよく頑張ったとは思いますが、やはり38号車のベテラン選手の知恵が一枚上手でしたね。タイヤかすがついてしまったのをどう処理するか、またGT300に引っかかってタイムを落とさないようにどう走るかなど、まだ勉強することがあるということですよね。一方でクルマとしての反省点も見えてきました。タイヤに対して車両が厳しい状態でしたから、そのあたりを改善させていきたいと思います。

決勝レース結果

PoNoMachineDriverTime/Diff.LapsBest LapTireWH
138ZENT CERUMO SC430立川 祐路平手 晃平2:01'21.776821'24.897BS
2100RAYBRIG HSV-010伊沢 拓也山本 尚貴0.588821'24.825BS
317KEIHIN HSV-010金石 年弘塚越 広大14.826821'25.470BS
423MOTUL AUTECH GT-R本山 哲M.クルム17.566821'24.450BS
536PETRONAS TOM'S SC430中嶋 一貴L.デュバル29.504821'24.855BS
68ARTA HSV-010R.ファーマン小林 崇志32.165821'24.893BS
718ウイダー HSV-010小暮 卓史C.ヴァン・ダム35.062821'25.569BS
81S Road REITO MOLA GT-R柳田 真孝R.クインタレッリ36.517821'24.825MI
939DENSO KOBELCO SC430脇阪 寿一石浦 宏明48.736821'25.419MI
1012カルソニックIMPUL GT-R松田 次生J-P.オリベイラ53.262821'25.595BS
1124D'station ADVAN GT-R安田 裕信B.ビルドハイム1Lap811'26.006YH
1219WedsSport ADVAN SC430荒  聖治A.クート1Lap811'25.734YH
136ENEOS SUSTINA SC430伊藤 大輔大嶋 和也5Laps771'25.563BS
-32EPSON HSV-010道上 龍中山 友貴41Laps411'26.272DL
-35KeePer Kraft SC430国本 雄資A.カルダレッリ43Laps391'26.024BS

天候:晴 | コース:ドライ
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