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第2戦 富士スピードウェイ

公式予選 4月28日（日）	決勝レース 4月29日（月）

春の大型連休、ゴールデンウィークの前半となる4月28ー29日、静岡県・富士スピードウェイにおいてSUPER GT第2戦となる「FUJI GT500km RACE」が開催された。この富士をホームコースとするトヨタ・レクサスのSC430がズバ抜けた速さでライバルを圧倒する中、No.100 RAYBRIG HSV-010も持ち得るポテンシャルで応戦。予選9位から決勝を7位で終え、開幕戦ウィナーとしての意地を見せた。

開幕戦では好バトルの末に待ちわびた優勝を遂げたNo.100 RAYBRIG HSV-010。第2戦の富士の戦いはHonda勢にとってハードな戦いになると予測されたが、500kmという長い距離を有効に使い、善戦しようと現地に乗り込んできた。

搬入日から好天気に恵まれた今回、連休を利用し、予選は28日・日曜日に実施された。まず、午前9時にスタートした公式練習。風も少なく、青空が広がる絶好のコンディションの中、No.100 RAYBRIG HSV-010では持ち込み用セットから確認に入った。その後は、予選、決勝で装着するタイヤの選択作業や決勝時をシミュレートしたガソリンを多く搭載した状態での走行など、すべて順調にメニューを消化。その中で1分32秒849のベストタイムをマークした。ポジションこそ11番手ではあったが、与えられた現状の中、予選に向けての的確なセットが見つかったことを含め、トラブルフリーでセッションを終了している。

今シーズンからQ1、Q2という2回のノックアウト予選を導入したSUPER GT。まずQ1ではGT500クラス全車15台が出走し、そこからQ2に進出できるのは上位8台となる。もちろん、チームの両ドライバーがどちらかのセッションに出走しなければならず、同じドライバーがQ1、Q2の両セッションを出走することはできない。また、予選で装着したタイヤは、翌日の決勝スタート用タイヤとして使用することが義務づけられている。予選で少しでも上位を狙うのか、はたまた決勝で安定したラップタイムを刻むことを重視するのか、チームによって狙いどころが異なることから、戦略のひとつとして注目される点でもある。

No.100 RAYBRIG HSV-010のQ1でアタックを担当したのは、伊沢拓也。前回の岡山ではQ2担当だったが、あいにくの天候悪化によりアタック出来ずセッションを終えている。今回は安定したコンディションの中、アタックを開始することになった。

午後2時15分に始まったセッションながら、なかなかコースインする車輌が現れない。ようやく10分を過ぎて本格的なアタックへの準備が始まり、まず伊沢は暫定4番手の位置につけた。とはいえまだほとんどの車輌が本格的なアタックには入っておらず、そろそろアクセル全開…という矢先、最終コーナーで1台の車輌がトラブル発生により緊急ストップ。アタックを目前にして水を差されてしまった。

車輌回収を終えて、残り時間5分でアタックが再開。一度緩んだ集中力を再び奮い立たせ、コースに向かった伊沢。続々とライバルたちもベストタイムを刻む中、伊沢は1分32秒387の自己ベストをマーク。ちょうどチェッカードフラッグが振られ、セッションが終了するタイミングであったため、Q2への進出を果たしたかに思われたのだが…。その後フィニッシュラインを駆け抜けるライバル達が伊沢のタイムを上回り、ポジションが後退。全車がアタックを終えるとNo.100 RAYBRIG HSV-010は9位に甘んじることになり、0.070秒というあり得ないほどの僅差でQ2への進出を閉ざされてしまうというとても悔しい結果に終わった。

「岡山で優勝して、載っているウェイトの影響も多少ありますが、Q1を突破できなかったのはとても残念です。タイムを見ても、クルマの仕上がりをかんがえても悪いところはありませんでした。数字で見る限り、（Q2に進出できる8位と）あと僅かな差でしたから。ウェイトを載っていることを考えると、Honda勢としては悪くないし、今回はライバルが速すぎたという感じがします」と予選を振り返った伊沢。また予選出走の機会を逃した小暮卓史も「フィーリングそのものが悪くないので、タイムこそ伸びないですが、決勝はそこそこいけると思います。まずはミスなくレベルの高いレースがしたいですね」と決勝に向けての意気込みを語った。