• TOP
• RACE 2014 SEASON
• ROUND 3
• RESULT / REPORT
• QUALIFYING

第3戦 AUTOPOLIS

公式予選 5月31日（土）	決勝レース 6月1日（日）

　新緑まぶしい季節の中、九州唯一の国際格式サーキットとして知られる大分・オートポリスにおいて、5月31日、6月1日に2014SUPER GTシリーズ第3戦「SUPER GT IN KYUSHU 300km」が開催された。開幕戦から2戦、厳しい戦いを重ねてきたNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTだったが、今大会では、予選日から順調な流れに乗ってレースに挑み、今季最高位の6位でフィニッシュ。入賞によるポイント獲得を果たした。

　阿蘇山間部に位置するオートポリス。これまでシリーズ終盤の秋に開催されてきたが、今シーズンは序盤戦の一戦として開催されることになった。アップダウンに富み、タイヤへの負荷が高いと言われる難コースのサーキットで今季からのニューマシンで挑む初の戦いになるが、すでに4月下旬に行われたタイヤメーカーテストで実走行も済ませており、あとはいかにコンディションに合わせたクルマ作りを完成させていくかにかかってくる。
　一方で、レース開催にあたり、今回と次の第4戦SUGOではGT500全車種の空力パーツはローダウンフォース仕様を使用することがGTAから通達されているが、すでにサーキットでのテストを終えた後であったことから、各チームとも改めて異なる仕様でのセットアップを進めていかなければならない。タイヤのピックアップへの対応も意識し、チームではまず朝の公式練習の走行に取り組んだ。

　セッション開始は午前9時。すでに気温24度、路面温度31度を記録し、強い日差しの中、TEAM KUNIMITSUのNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTがコースへと向う。最初にドライビングを担当するのは小暮卓史。持ち込みのセットが良く、周回を重ねる順調な滑り出しを見せている。開始から1時間が近づく頃、1分37秒029の自己ベストをマーク。総合4番手に躍り出た。
　それからほどなくして武藤英紀に交代。午後からの予選を意識したクルマの確認をはじめ、様々なメニューをこなしていく。GT300専有走行時間開始直前に、GT500の車両がコースアウト、車両回収にセッションは赤旗中止になったが、チームではなんら影響もなく、順調にクルマのセットアップを進めていった。
　GT500の専有走行に入ると、再び小暮がステアリングを握る。またしても1台の車両がコースオフし、赤旗中断に。再開後は、結果としてNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTではニュータイヤでのシミュレーションにさほど時間をかけることができなかったこともあり、ポジションこそ7番手へと下げてしまったが、やるべきことを順調に消化したセッションでもあった。

　まぶしいほどの青空がサーキット一面に広がり、初夏を思わせるような暑さの中、午後2時15分、GT500の予選・Q1が始まった。気温28度、路面温度43度のコンディションでアタックに挑んだのは、小暮。これまで同様、ノックアウト方式の予選のため、まずQ1でGT500全15台中、上位8台に残らなければQ2へと進出することができない。開幕戦からまだQ2進出を達成していないNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTとしては、午前の公式練習の勢いをキープし、是が非でもQ1突破を果たしたい。
　そこでチームではQ1でソフトタイヤを装着。小暮にすべてを託した。15分間のセッションながら、大半のクルマは残り時間5分を前にコースへ。小暮は計測2周目でコースレコードを更新する快走で1分36秒147をマークし、4位へと浮上する。その後、1台がさらにタイムアップしたことから小暮のマークしたタイムは5番手となったが、Q1突破を達成！ No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが今季初となるQ2に挑むチャンスをつかんだ。
　No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTでの初アタックに挑んだのは、武藤。時間はさらに短く12分間のセッションとなる。気温は依然として28度と高く、路面温度のみ少し下がり40度の中で走行が始まった。

　タイミングを見計らい、セッションに入った武藤。朝の練習走行ではニュータイヤをほとんど装着しておらず、まさにぶっつけ本番のアタックとなる。だが、集中力を高めて計測3周目には自己ベストタイムとなる1分36秒292をマーク！ 結果6番手でセッションを終了した。結果、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTはシーズン最高位、さらにはHonda勢トップから決勝レースを迎えることになる。

「ここのところ流れが悪いレースが続いていましたが、そろそろいい方向に向ってきました。今回の結果は、各々の仕事をした結果だとは思いますが、本来このポジションにいなければいけないとも言えますよね」とうれしさの中にも使命感あるコメントをにじませた小暮。「朝からフィーリングがよく、セットアップも良かったので、いい状態でメニューをこなすことができました。決勝に向けては、まだ未知なる部分がたくさんあるので、完璧とは言えない状態ですが、まずは今日の予選のようにトラブルなくキチンと走ることが重要です。いい流れをキープして戦いたい」と闘志あるコメントを寄せた。一方、今季自身初のQ2アタックに挑んだ武藤。「今回はいい流れ、形があったと思います。確かにライバルのトップとの差はまだありますが、クルマの状態もよくなっています」と笑顔を見せた。アタックに向けては「ニュータイヤでの練習があまりできてなかったんですが、小暮さんが出走前に注意事項を教えてくれたので、うまくいきました」と安堵した様子だった。