第2戦  富士スピードウェイ
| 公式予選 5月3日(水) | 決勝レース 5月4日(木) | 
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RAYBRIG NSX-GT、9位から長丁場の戦いに挑む!
 
 5月3、4日、「FUJI GT500km Race」が静岡県・富士スピードウェイにおいて行われた。ゴールデンウィーク中の一戦とあって、5万8千人という多くの観客が来場した。
開幕戦は、決勝レース序盤の時点で車両トラブルに見舞われ、戦列を去るというまさかの出来事に遭遇したチームクニミツ。厳しい結果を受け入れた後、4月中旬には大分・オートポリスでのタイヤメーカーテストに参加することで気持ちを切り替え、併せて富士戦の準備を粛々と進めてきた。
高速サーキットで知られる第2戦の舞台となる富士では、なんとしても結果を残したい…。そのためにはひとつひとつのステップを着実に進んでいくことが重要と、自分たちが置かれた状況をしっかりと把握しながらセッションに挑んだ。まず、朝の公式練習で持ち込みの富士仕様のセッティングや選択したタイヤの状況を確認。気温14度、路面温度21度でスタートしたセッションは、強い陽射しが出て急激に数値が上がる一方、冷たい風が吹き付けるなどなかなか難しいコンディションだったが、その中で山本尚貴選手が少しずつタイムを削り、予選に向けての準備を順調に進めていった。
セッション開始から1時間少しが過ぎたころ、GT300車両がメインストレートでタイヤをバーストさせ、ピットロード出口先のガードレールに激しくヒット。セッションは赤旗中断となり、車両回収などの作業でおよそ15分走行時間が削られる。結果、GT300クラスとの混走セッションがこのまま終了し、残念ながら伊沢拓也選手の走行も予定より大幅に少ない5周ほどに留まった。その後、GT500専有走行になってから山本選手がチームのベストタイムを更新。1分29秒537をマーク、No.100 RAYBRIG NSX-GTは5番手につけることとなった。
 午後3時にスタートしたノックアウト予選Q1。気温18度、路面温度27度という公式練習終了間際とほぼ似通ったコンデイション下でアタックが始まった。当初の想定よりも気温が低く、タイヤの発熱に時間を要するという考えからか、全15台の車両が通常より早めのタイミングでコースイン。タイヤに熱を入れる一方で、他車とタイミングがかち合わないようアタックラップに向けて間合いを取りはじめた。ライバルたちが徐々に計測を開始する中、No.100 RAYBRIG NSX-GTのアタッカー、山本選手は少し遅めにアプローチを開始。
まずは1分28秒842のタイムで暫定5番手に躍り出た。するとひと足早くアタックに入っていたライバル勢が続々とタイムを更新、ポジションが大きく動き始める。山本選手も負けじとタイムアップを果たし、1分28秒674まで縮めるパフォーマンスを見せた。
だが、最後のアタックで伸び代を広げた車両が多く、No.100 RAYBRIG NSX-GTは9番手でQ1を終了。Q2進出可能な8番手の差は、なんとわずか0.023秒。大変惜しい結果で予選セッションを終了している。アタックを終えた山本選手。「朝の公式練習でまずまずの手応えがあり、予選に向けてセッティングをアジャストする程度でした。また、アタック自体もこれといった大きなミスがあったわけでもなく、うまく行ったと思います。しかしながら、Q2進出にはあともうちょっとが届きませんでした」と、開幕戦に続き、Q1通過が果たせなかった悔しさをにじませた。「伊沢選手にQ2のバトンを繋げられなかったという申し訳ない気持ちもあるので、決勝では、レースができなかった開幕戦の分も含め、頑張って追い上げる走りをして最後までちゃんと戦い、ポジションを上げたい」とやる気をのぞかせた。
一方、この日、存分な走行ができずに終わった伊沢選手は「今のクルマの状況を考慮しても、その中でベストを尽くしてくれたと思っています」と予選を振り返った。また自身の走行については、「朝のセッションは赤旗が出たタイミングの影響もあるのですが、あまり乗る時間を確保することができませんでした。開幕戦でレースができていない分、明日の展開もまだわからない部分がありますが、まずはちゃんと走り切って、次につながる戦いができればいいと思っています」と意欲を見せた。
公式予選結果
																		
	| Po | 		No | 		Machine | 		Driver | 				Q1 | 		Q2 | 		Tire | 		WH | 
	
| 	1	 | 	38	 | 	LEXUS TEAM ZENT CERUMO	 | 	立川 祐路	 | 	石浦 宏明	 | 	1'28.089	 | 	1'27.825	 | 	BS	 | 	16	 | 
| 	2	 | 	23	 | 	NISMO	 | 	松田 次生	 | 	ロニー・クインタレッリ	 | 	1'28.651	 | 	1'28.168	 | 	MI	 | 	8	 | 
| 	3	 | 	6	 | 	LEXUS TEAM LEMANS WAKO'S	 | 	大嶋 和也	 | 	アンドレア・カルダレッリ	 | 	1'28.241	 | 	1'28.217	 | 	BS	 | 	30	 | 
| 	4	 | 	36	 | 	LEXUS TEAM au TOM'S	 | 	伊藤 大輔	 | 	ジェームス・ロシター	 | 	1'28.056	 | 	1'28.222	 | 	BS	 | 	12	 | 
| 	5	 | 	1	 | 	LEXUS TEAM SARD	 | 	ヘイキ・コバライネン	 | 	平手 晃平	 | 	1'28.485	 | 	1'28.260	 | 	BS	 | 	22	 | 
| 	6	 | 	19	 | 	LEXUS TEAM WedsSport BANDOH	 | 	関口 雄飛	 | 	山下 健太	 | 	1'28.474	 | 	1'28.537	 | 	YH	 | 	10	 | 
| 	7	 | 	37	 | 	LEXUS TEAM KeePer TOM'S	 | 	平川 亮	 | 	ニック・キャシディ	 | 	1'28.582	 | 	1'28.688	 | 	BS	 | 	40	 | 
| 	8	 | 	8	 | 	AUTOBACS RACING TEAM AGURI	 | 	野尻 智紀	 | 	小林 崇志	 | 	1'28.480	 | 	1'29.088	 | 	BS	 | 	2	 | 
| 	9	 | 	100	 | 	TEAM KUNIMITSU	 | 	山本 尚貴	 | 	伊沢 拓也	 | 	1'28.674	 | 	 	 | 	BS	 | 	 	 | 
| 	10	 | 	17	 | 	KEIHIN REAL RACING	 | 	塚越 広大	 | 	小暮 卓史	 | 	1'28.823	 | 	 	 | 	BS	 | 	 	 | 
| 	11	 | 	46	 | 	MOLA	 | 	本山 哲	 | 	千代 勝正	 | 	1'28.836	 | 	 	 | 	MI	 | 	 	 | 
| 	12	 | 	12	 | 	TEAM IMPUL	 | 	安田 裕信	 | 	ヤン・マーデンボロー	 | 	1'28.883	 | 	 	 | 	BS	 | 	6	 | 
| 	13	 | 	16	 | 	TEAM MUGEN	 | 	武藤 英紀	 | 	中嶋 大祐	 | 	1'29.281	 | 	 	 | 	YH	 | 	4	 | 
| 	14	 | 	24	 | 	KONDO RACING	 | 	佐々木 大樹	 | 	ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ	 | 	1'29.458	 | 	 	 | 	YH	 | 	2	 | 
| 	15	 | 	64	 | 	NAKAJIMA RACING	 | 	ベルトラン・バゲット	 | 	松浦 孝亮	 | 	1'29.880	 | 	 	 | 	DL	 | 	 	 | 
																		
天候:曇/ドライ(天候/コース)