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2021 SUPER GT

2021 SUPER GT

善戦むなしく、連覇叶わず

 前年から引き続き、コロナ禍によるさまざまな制約の下で開催された2021年のSUPER GTシリーズ。チームクニミツは、輝かしい”ゼッケン1”をつけたチーム車両でシーズンを戦う。また、車名も長らく親しまれてきた「RAYBRIG NSX-GT」から「STANLEY NSX-GT」へと変更。オレンジをメインに、シルバーとブラックが配置されたカラーリングのNSX-GTをコンビ2年目となる山本尚貴選手と牧野任祐選手がステアリングを握ることとなった。

 昨シーズンは7月中旬まで開催が延期、鈴鹿サーキット(三重)、富士スピードウェイ(静岡)そしてツインリンクもてぎ(栃木)の3ヶ所に限定しての実施だったが、今シーズンは従来どおり4月に開幕。岡山・美作市にある岡山国際サーキットで第1戦を迎えた。一方、さらなる躍進を目指すチームはトラックエンジニアおよびデータエンジニアを刷新。体制に新たな風を吹き込んだ。そんな中、かねてから病気療養中の牧野選手が開幕戦を欠場。代わって武藤英紀選手を招聘した。初戦は開発の進むタイヤを巧みにコントロール。予選こそ11番手とあと一歩でQ2進出を逃したが、決勝では粘り強く攻防戦を続け、8位チェッカー。チーム力の高さを活かした戦いを披露した。

 続く第2戦の舞台は富士スピードウェイ。公式練習ではトップ3のタイムを刻むものの、予選はタイムアタックでのミスが響き、15番手の最後尾スタートに甘んじる。だが、決勝では復帰を果たした牧野選手が奮闘、2年ぶりとなる500kmレースの長丁場の戦いで山本選手と共に好走、健在ぶりをアピールした。両選手はライバルを凌ぐ速さを見せ、序盤の時点でトップ10までポジションアップ。さらにセーフティカーやフルコースイエローが導入される荒れた展開を味方につけ、確実に好機をつかみ取る。終盤は表彰台をめぐる死闘を繰り広げた末に、4位でフィニッシュ。力走が実り、開幕戦に続く入賞を達成したが、チームとしては悔しさが残った一戦でもあった。

 第3戦鈴鹿大会を前にして、新型コロナウイルスの感染が再拡大。緊急事態措置の実施区域が見直されたことを受けて開催延期となり、その結果、第4戦もてぎが先に実施された。第2戦富士からおよそ2ヶ月強のインターバルを経て行われた一戦では、梅雨明け直後の厳しい暑さを物ともせず、山本選手が見事なアタックを披露。自身初となるもてぎでのポールポジション獲得を実現した。決勝でもその勢いは止まらず。存分な速さと強さがあふれる走りに加え、チームスタッフによる速やかなピット作業が結実し、2番手に3秒もの差を付けてトップチェッカー! ホンダのお膝元であるツインリンクもてぎでポール・トゥ・ウィンを達成し、シーズン初勝利を挙げることとなった。

 当初の予定から3ヶ月延期の形で8月中旬に開催された第3戦鈴鹿。ランキング争いではホンダ勢トップとなる2位につけ、上り調子で挑む一戦となった。一方、開幕戦からの連続入賞によるサクセスウェイトは64㎏まで増加。ワンランクダウンした燃料流量リストリクターを搭載するタフなコンディションということもあり、予選は11番手に留まった。一方、レースは序盤からフルコースイエローが発動される荒れた展開に。その中でライバルより先んじてピットイン、アンダーカットを成功させたことによって入賞圏内までポジションを上げると、終盤は攻防戦をモノにして4位入賞を達成。緻密なチーム戦略を完遂させ、ついにシリーズポイントでランキングトップに立った。

 第5戦の舞台は2年ぶりの開催となるスポーツランドSUGO(宮城)。シーズン前半の快進撃を受け、燃料流量リストリクターが2ランクダウンという厳しい条件下での一戦となるため、一発の速さを期待するのは難しい状態。しかしながら、予選での奮闘が実ってQ2進出まであと一歩となる10番手を手にする。決勝では入賞狙いで手堅くまとめる戦いになるかと思いきや、さにあらず。ライバルたちとルーティンワークのタイミングをずらすことでポジションアップを果たし、加えて波乱のレース展開をも味方につける躍進。終盤には2番手まで浮上、最後までトップに喰らい付く走りでシーズン2度目の表彰台を獲得するなど、チームの底力を遺憾なく発揮する一戦となった。

 第6戦オートポリス(大分)も2年ぶりの大会。前戦で2位入賞を果たし、燃料流量リストリクターは3ランクダウンとさらに”足かせ”が大きくなる。加えてアップダウンに富み、中高速のレイアウトを持つ難コースゆえにストレートスピードを稼げず予選は13番手と厳しいポジションとなったが、決勝では柔軟なアプローチでポジションを上げていく。セーフティカー、フルコースイエローと難しい状況に見舞われるだけでなく、これまでチームが実践してきたアンダーカットを戦略に取り込むチームが増え、絶えず激しい攻防戦を強いられた。だが、その中でも持ち前の勝負強さを武器に粘り強く戦い抜き、6位でゴール。終盤戦に向かう中で申し分ないパフォーマンスを披露した。

 第7戦はシーズン2度目の舞台となるもてぎ。シリーズタイトル2連覇を意識する中でライバル達はリストリクターの調整から開放されたが、唯一その対象として厳しい戦いを強いられる。不利な状況ながら予選で10番手につけ、決勝ではミスなく確実なレース運びを見せることを目指したが、序盤での他車との接触や、立て続けに発動されたフルコースイエローの影響を受けて思うような展開に恵まれず、ポジションアップに繋げることが困難に。結果、チームとして想定していたレース運びに持ち込めず、また終盤には攻防戦の末に他車の先行を許す厳しい流れとなり、12位でフィニッシュ。ランキングトップは守ったものの、開幕戦から続いていた入賞が途切れてしまった。

 迎えた富士での最終戦。連覇達成を目指してチーム本来の力、最強のパフォーマンスを披露すべく、戦いに臨んだ。公式練習こそやや精彩を欠いたが、チームの総合力をフル稼働して見事に調整。予選ではポールポジションをも狙える速さで2番手となる。開始早々から波乱の展開が続いた決勝。チャンピオンを意識しつつ、順調に周回を重ねて手堅く4番手でチェッカーを目指していたが、レース後半、タイトル争い中のGT300車両がブレーキングを遅らせたことで接触。この影響で車両にダメージを被り、緊急ピットインを強いられた。修復後にコースへ復帰、7周遅れの14位でチェッカーを受けたがタイトル獲得は果たせず。思いもしない結末に悔しさあふれる幕引きとなった。

開幕戦から順調に入賞を果たし、サクセスウエイトが積み重なる中でも試合巧者の戦いを披露してきた今シーズンのチームクニミツ。チェッカーを受けるまで諦めないアプローチによって、総合力としての強さを存分に見せつけるシーズンを過ごしてきた。最終戦では二連覇達成に向けて着実な走りを続ける中、まさかの事態に見舞われ無情な結果に終わるという耐え難い思いを味わうことになったが、2022年シーズンは、決意も新たにライバルを圧倒するパフォーマンスで挑むことを誓う。

RESULT / REPORT
  • OKAYAMA
  • FUJI
  • SUZUKA
  • MOTEGI
  • SUGO
  • AUTOPOLIS
  • MOTEGI
  • FUJI
GT500 DRIVER RANKING
Po No Driver Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 Rd8 Total
1
36
関口 雄飛
坪井 翔
15 6 11 8 1 3 20 64
2
8
野尻 智紀
福住 仁嶺
4 3 6 2 20 20 5 60
3
1
山本 尚貴
3 8 8 21 15 5 60
4
1
牧野 任祐
8 8 21 15 5 57
5
14
大嶋 和也
山下 健太
20 15 5 12 52
6
17
塚越 広大
ベルトラン・バゲット
6 20 4 11 3 8 52
7
37
平川 亮
12 11 1 4 2 1 15 46
8
12
平峰 一貴
松下 信治
1 2 5 20 4 11 2 45
9
23
松田 次生
ロニー・クインタレッリ
20 2 4 11 4 41
10
3
平手 晃平
千代 勝正
2 6 15 5 8 3 39
11
19
国本 雄資
宮田 莉朋
5 15 16 36
12
38
立川 祐路
石浦 宏明
5 3 3 15 2 6 34
13
39
ヘイキ・コバライネン
中山 雄一
8 5 1 6 6 8 34
14
37
阪口 晴南
12 11 1 4 28
15
24
高星 明誠
佐々木 大樹
11 5 4 20
16
16
笹原 右京
大湯 都史樹
2 8 2 1 6 1 20
17
37
サッシャ・フェネストラズ
2 1 15 18
18
64
伊沢 拓也
大津 弘樹
1 1 3 5
19
1
武藤 英紀
3 3
GT500 TEAM RANKING
Po No Team Rd1 Rd2 Rd3 Rd4 Rd5 Rd6 Rd7 Rd8 Total
1
36
TGR TEAM au TOM'S
18 1 9 14 11 4 6 23 86
2
8
ARTA
7 6 3 9 2 23 23 8 81
3
1
TEAM KUNIMITSU
6 11 11 23 18 8 3 1 81
4
14
TGR TEAM ENEOS ROOKIE
23 18 3 2 1 3 8 14 72
5
17
Astemo REAL RACING
9 23 7 1 14 6 11 71
6
12
TEAM IMPUL
4 5 8 3 23 7 14 5 69
7
37
TGR TEAM KeePer TOM'S
14 14 4 7 1 5 4 18 67
8
3
NDDP RACING with B-MAX
5 9 18 8 11 1 6 58
9
39
TGR TEAM SARD
11 8 3 4 9 9 3 11 58
10
23
NISMO
23 5 7 14 1 7 57
11
19
TGR TEAM WedsSport BANDOH
3 7 3 18 3 18 1 53
12
38
TGR TEAM ZENT CERUMO
8 6 6 18 5 9 52
13
24
KONDO RACING
2 2 14 3 8 2 7 2 40
14
16
TEAM Red Bull MUGEN
3 3 5 11 5 9 4 40
15
64
Modulo Nakajima Racing
2 4 6 3 3 2 20
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