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2014 SUPER GT

2014 SUPER GT

光る速さをみせるも、序盤の遅れを取り戻しきれず

2014年、SUPER GTは大きな変革の年を迎えた。GT500クラスでは、より国際的なシリーズ展開を狙うべく、ヨーロッパの人気シリーズDTMドイツツーリングカー選手権と車両規定を統一。Hondaは新たに、2015年から市販が予定されているNSX CONCEPTをベースとした、NSX CONCEPT-GTを導入した。

とは言え、このNSX CONCEPT-GTはFRレイアウトのライバルたちと異なり、市販車の性格をそのまま受け継ぎ、ミッドシップ+ハイブリッドというエンジンレイアウトを採用した。SUPER GT規定に合わせ、Hondaは多大な努力を払いミッドシップレイアウトを設計。5台のNSX CONCEPT-GTは、開幕に向けて一抹の不安を抱いていた。

そのNSX CONCEPT-GTを使用するチームクニミツは、マシンとともにドライバー体制にも変化があった。2010年以来チームを引っ張っていた伊沢拓也はヨーロッパのGP2シリーズに参戦。小暮卓史をエースに据え、13年のGT300クラスチャンピオンである武藤英紀がチームに加わった。

しかし、チームクニミツは序盤、NSX CONCEPT-GTの熟成に苦心することになる。セットアップをはじめ、技術的に非常に難しいチャレンジをともなう新規定の2リッター直4直噴ターボエンジンの開発に、Honda勢全体が苦しんだ。開幕戦岡山ではRAYBRIG NSX CONCEPT-GTは予選14番手。決勝はなんとか9位に食い込みポイントを稼いだが、続く第2戦富士は、エンジン周辺に起因する熱害に苦しみ、NSX CONCEPT-GT全車がストップ。RAYBRIG NSX CONCEPT-GTも無得点に終わった。

続く第3戦オートポリスでは、熱害への対策も進み、予選からNSX CONCEPT-GT勢は少しずつ速さを発揮。RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは予選で6番手を獲得すると、決勝レースでも6位に。再びポイントを獲得することになった。

息を吹き返したNSX CONCEPT-GT。雨の予選で小暮が快走も……

14年のSUPER GTは、第4戦SUGOからかなりタイトなスケジュールとなっており、各陣営が“真夏の3連戦”としてタイトル争いの重要な時季ととらえていた。迎えた7月のSUGO戦を前に、HondaはNSX CONCEPT-GTを正常進化させ、大いに悩まされていた熱害対策を実施。空力をわずかに犠牲にしながらも、エンジン本来のパフォーマンスを発揮する改良を施してきた。

この改良によって息を吹き返したRAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、荒天となった第4戦SUGOの予選で、惜しくもポールポジションには届かなかったものの、小暮が予選2番手につける快走をみせ、チームの士気は大きく上がった。

ただ、決勝では天候に翻弄され11位。続く第5戦富士でも、予選4番手と上位を狙うポジションにつけるも、決勝は7位となった。地力の速さはあるはずだが、うまく歯車がかみ合わないまま夏の連戦が進んでいく。長丁場の第6戦鈴鹿も、コース上の速さはトップクラスだったが、スタート直後の接触が響き、追い上げをみせるも6位でレースを終えることとなった。

この苦しい流れは、初開催となった第7戦タイ、第8戦もてぎとも結果の上では完全に払拭できなかった。両戦とも8位で3ポイントずつを得たが、本来チームクニミツがいるべき優勝争い、チャンピオン争いの舞台とは別の世界の戦いとなってしまっていた。2014年は速さを結果に結びつけられなかったシーズンと言えるだろう。

しかし、苦しみ抜いた先に光明があるのはどの世界でも常だ。雌伏の時となった2014年、HondaとともにしっかりとNSX CONCEPT-GTのポテンシャルを磨き抜いたチームクニミツは、2015年に向けて大いなる逆襲を狙う。

RESULT / REPORT
  • Round1
  • Round2
  • Round3
  • Round4
  • Round5
  • Round6
  • Round7
  • Round8
GT500 TEAM RANKING
PoNoDriverRd1Rd2Rd3Rd4Rd5Rd6Rd7Rd8TotalBehindWH
123NISMO752311821423102-
237LEXUS TEAM KeePer TOM'S2391118561118101-1
336LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S1491092823488-14
418ウイダー モデューロ 童夢 レーシング9265231591483-19
512TEAM IMPUL14231436314178-24
66LEXUS TEAM LeMans ENEOS181448295262-40
71LEXUS TEAM ZENT CERUMO118223253761-41
824KONDO RACING2111224181151-51
946MOLA318681945-57
1039LEXUS TEAM SARD11827217543-59
11100TEAM KUNIMITSU
481776639-63
1217KEIHIN REAL RACING813111134-68
1319LEXUS TEAM WedsSport BANDOH265128832-70
148AUTOBACS RACING TEAM AGURI61412225-77
1532NAKAJIMA RACING131141121-81
GT500 DRIVER RANKING
PoNoDriverRd1Rd2Rd3Rd4Rd5Rd6Rd7Rd8TotalBehindWH
123松田 次生R.クインタレッリ 4320151812081-
237伊藤 大輔A.カルダレッリ 2068152581579-2
336J.ロシター26862520168-13
418山本 尚貴6143201361164-17
536中嶋 一貴862520160-21
612安田 裕信J-P.オリベイラ 1120112321160-21
76大嶋 和也国本 雄資1511268244-37
81立川 祐路平手 晃平15204443-38
918F.マコヴィッキィ32013642-39
1024M.クルム佐々木 大樹81315835-46
1146本山 哲柳田 真孝11545631-50
1217塚越 広大金石 年弘511824-57
1339石浦 宏明O.ジャービス8554224-57
14100
小暮 卓史
武藤 英紀25463323-58
1519脇阪 寿一関口 雄飛435517-64
168V.リウッツィ松浦 孝亮311014-67
1732中嶋 大祐B.バゲット11112-69
1818伊沢 拓也1111-70
1918J-K.ベルネ61411-70
2036平川 亮268-73
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